SQSの標準キューの処理順序がばらばらになるのはなぜ?

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質問

SQSの標準キューの処理順序がばらばらになるのはなぜ?
タイムスタンプとか持たせないの?



解答

良い疑問です。

実はSQSの標準キューも、メッセージごとに送信時刻などのメタデータは持っています。しかし、それでも順序保証はしません。

なぜ順序保証しないのか

理由は、SQS標準キューが

「順序よりもスケーラビリティと可用性を優先している」

からです。

SQS内部では、メッセージは複数のサーバやストレージノードに分散して保存されます。

イメージとしては:

Producer  ↓┌─────────┐│ Node A  ││ Node B  ││ Node C  │└─────────┘

受信時には、

Consumer  ↑Node Bから取得  ↑Node Aから取得

のようになることがあります。

すると、

1. A送信2. B送信

だったとしても、

B受信A受信

になる可能性があります。

タイムスタンプで並べ替えればいいのでは?

理論上はできます。

しかしそうすると、

全メッセージを↓時刻順にソート↓先頭から配信

が必要になります。

これは分散システムでは結構大変です。

例えば:

  • どのサーバが最新状態を持つ?

  • 同じ時刻だったら?

  • あるノードが遅延したら?

  • 世界中のサーバの時計は完全一致する?

という問題が出ます。

結果として、

高スループットと低遅延が犠牲になります。

FIFOキューはどうしている?

FIFOキューは、

A → B → C

なら、

A処理完了↓B配信↓C配信

のように順序を管理します。

その代わり:

  • スループットが制限される

  • 内部管理が増える

  • 並列性が下がる

というコストを払っています。

実務では?

多くのシステムでは、

注文ID 100注文ID 101注文ID 102

のような厳密順序が不要です。

「とにかく漏れなく処理できればよい」

ケースが多いので、標準キューがよく使われます。

逆に、

  • 金融取引

  • 注文処理

  • 在庫管理

など、

順序が重要な場合はFIFOを使います。

本質

標準キューが順序保証しないのは、

「タイムスタンプを持っていないから」ではなく、「順序保証を捨てることで巨大なスケール性能を得ているから」

です。

AWSは意図的に、

「順序保証ありのFIFO」

「超高性能な標準キュー」

を別サービスとして提供しているわけです。






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